告示

告示

告示公示の違いは、法制に関わる人々の永遠の疑問らしい。

 公示の手法として、告示と公告?がある。

(1)告示とは何か

 告示とは、行政機関が決定事項やその他の事実を一般に公示する方式のことです。告示は国の行政機関も地方公共団体の行政機関も行うことができます。国の行政機関による告示については、国家行政組織法が、大臣、委員会及び庁の長官は、「その機関の所掌事務について、公示を必要とする場合においては、告示を発することができる」旨を定めています(行組14条1項)。これだけ見ると告示は別に行政立法と縁がなさそうですが、実はそうでもないのです。

(2)告示が用いられる場合

 法令中に「……大臣が定める」という表現の規定があったとします。この場合、大臣が定める形式については指定されていないわけです。大臣は省令(内閣総理大臣の場合は、総理府令。ただし平成13年以降は内閣府令。以下同じ)を制定する権限を持っていますので、そのような規定を受けて省令で定めてもよいと解されます。しかし、省令の形をとらなくても、現実に定めればそれで十分です。ただ、法令の規定に基づいて何かを定めた以上、通常はその内容を明らかにすべきだと考えられます。そこで、大臣が定めたことを告示の形式によって一般に公示するわけです。

 例えば、健康保険法43条の9第2項は「前項ノ療養ニ要スル費用ノ額ハ厚生大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ算定スルモノトス」と規定しています(注:厚生大臣は、平成13年以降は厚生労働大臣)。この療養費用の額は現実の医療費を左右する重要なものです。厚生大臣はこの規定の委任を受けて療養費用の算定方法を定めますが、それは一般に公示すべきだと考えられ、告示されるわけです(厚生省告示健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法」参照)。

 このように、実際には告示の形式をとって公示されている定めでも、法文上は「告示で定める」という表現ではない場合が多いので注意して下さい。

座間市公用文に関する規程

昭和60年3月30日

訓令第10号

(趣旨)

第1条 この規程は、別に定めがあるものを除き、公用文の種類等に関し必要な事項を定めるものとする。

(公用文の種類)

第2条 公用文の種類は、次のとおりとする。

(1) 公示

ア 条例 地方自治法(昭和22年法律第67号)第14条の規定に基づき、市が制定するもの

イ 規則 地方自治法第15条の規定に基づき、市長が制定するもの

ウ 告示 公示することにより一定の法律的効果が生ずるもの又は法令で特に告示の形式を要求しているもの

エ 公告 単に事実行為を広く利害関係者及び一般の人に周知させるもの又は法令で特に公告の形式を要求しているもの

  (以下略

 はっきりした定義はなさそうで、国と自治体とでは扱いが多少異なるように思います。

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